
先日デジタルパースを書くために買った
iPad専用のカバーが届きました。
オーダーしていたので
届くのがすごく楽しみでした。
これで遠慮なく、外にも持っていけます。
ウィリアム・モリスの
マリーゴールド、グレイ。
一目惚れです。
名入れもしていただきました。
思い切ってTomokoではなく
Chikoにしたよ。
もう名刺にもChikoって入れてもらっているし
こっちでいいかなと(笑)。
今日は私の名前の話、でななく
ウィリアム・モリスの魅力に迫ります。
モリスファンも多いですよね。
私も好きで、キッチン正面のクロスも
モリスデザインです。

あっ、これもマリーゴールドだ。 こちらは淡いイエローです。
ウィリアム・モリスは
イギリス生まれのおじさまでして
Have nothing in your houses that you do not know to be useful or believe to be beautiful.
美しいと思わないものを家に置いてはならない
と語り、手仕事から生まれる自然の美しさをデザインし続けました。
そのデザインは160年あまりたった今も
世界中から愛され続けています。
家中に美しいと思わないもの
ごく当たり前に家の中にありますよね?
いただき物の会社のロゴが入ったマグカップ
かつては好きだったけど
今は好みでなくなった
けどなんとなく使っている家具。
それを徹底して
美しいと思うものだけを
家に入れていたモリスおじさま。
その情熱がすごいと思うのです。
モリスが新婚時代を過ごすために建てた
レッドハウスは今もロンドンから東へ
グリニッジの近くに残されています。

建具から家具、壁紙、カーテンに至るまで
全てモリスと仲間たちの手仕事で仕上げた家は
「地球上で一番美しい家」といわれています。
ところが自然を愛するあまり
ロンドンまでの通勤に4時間もかかり
夫婦の行き違いが増え、わずか5年で売却することになります。
いや5年もの期間、毎日4時間通勤したのすごいと思うよ。
モリスおじさま、とても多彩で
多面的な魅力がある方でして
奥さんとビジネスパートナーの浮気
長年にわたる三角関係と
(なぜか同じ家に3人で住むのよ)
私生活もドラマティック。
美しい物への情熱だけでなく
人間っぽい複雑な感情を抱えた
おじさまだったのではないかなと
想像してしまいます。

モリスの魅力って
徹底した美しさへの情熱と
自然からインスピレーションを得た
美しいデザインではないかと思います。
いつまでも飽きがこないのですよ。
人間は自然に触れると頭も心もリラックスできる
それはフェイクでも同じ効果なんだとか。
モリスの自然モチーフのデザインは
心休まる優しい気持ちにしてくれるなと
いつも感じます。
なんというかね
部屋にモリスが入るだけで
ぐっと落ち着く雰囲気になるのです。
華やかとはまた違う、落ち着いた静かな美しさ。
静かなんだけど情熱を感じるって言うのかな。

先日お客さまにご提案して 「柄物だけじゃないんですね」と 驚かれたのですが、モリスカラーの壁紙もあります。 うっとりするくらいきれいです。
ベーシックな自然の色だから
和にも洋にも合うのですよ。
エレガントにも、モダンにも振れる
優れものカラーたち。

この壁紙はリリカラさんの
モリスカラーヘリテイジシリーズなのですが
一つだけ注意点がありまして。
とっても薄いのです。
なので貼る時は職人技が必要。
下地処理しっかりする必要があります。
それをクリアすれば
飽きのこない美しい壁の出来上がり!

お部屋に、上質で静かなドラマテックを取り入れたい時
モリスデザインはおすすめです。
今日はモリスおじさまの
ちょっぴり人間味あるお話もしましたが
こういうお話をすると
みなさんすごーく喜んでくださいます。
自分が選ぶ家具が
どんな想いで、どんな過程で作られたのか
どんな人が手掛けたのか。
それを知るだけでも
インテリアってグッと楽しくなります。
こんな背景に隠された魅力を伝えるのも
インテリアコーディネーターの
楽しい仕事の一つだなと感じています。

島村知子 インテリアコーディネーター
打合せでじっくりと話を聞くスタイルで、あたたかな空間デザインを提案。インテリアを賢く使って、部屋が心地よく整う。私と家族の幸せな時間が増えるインテリアコーディネート、インテリア講座を開催中。
Comments